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銚子に生育する海藻・海草
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ヤハズグサ 海藻写真リスト
アミジグサ目 アミジグサ科
Dictyotales Dictyotaceae
Dictyopteris latiuscula (Okamura) Okamura
生育場所
ヤハズグサ 生態写真
生育 場所
潮下帯の岩上
分   布
本州太平洋岸中部,瀬戸内海,九州,本州日本海岸南部
タイプ産地
神奈川県江ノ島
ヤハズグサ 生標本写真
(生標本写真)
ヤハズグサ 分枝写真
(分枝写真)
ヤハズグサ 表面観写真
(表面観写真)
ヤハズグサ 横断切片写真
(横断切片写真)
ヤハズグサ 横断切片拡大写真
(横断切片拡大写真)
ヤハズグサ 生標本写真2
(生標本写真2)

からだは始め中肋を持つ一枚の単状の葉状体であるが,中肋より二次葉を発出し,同様に二次葉より三次葉,三次葉より四次葉を出して樹枝状になる。生長すると,一次葉では翼葉が脱落して中肋のみとなり,枝として機能しているようにみえる。近縁のヘラヤハズも同様の構造をするが,本種の方が葉が広く,薄いので区別できる。円錐盤状の付着器付近は短毛が密生し,下部の体表面にも短毛が密生する。また,付着器で繋がった複数の個体が確認されることから,栄養繁殖しているものと考えられる(ヘラヤハズより少ない)。顕微鏡で観察すると,からだの先端には生長点細胞が一列に並ぶ。細胞層を見ると皮層には球形〜四角形の細胞が並び,髄層には無色の細胞がやや規則性を持って並ぶ。手触りはややセルロイド質で,中肋部は硬い軸状。生体は濃褐色だが,空気にさらすとすぐに枯死し始め,枯死した部分は緑がかった淡褐色に変色し,硫酸を放出し崩れる。このため,ヘラヤハズやウルシグサなどと同様に採集時には他の海藻と分けておき,海水に浸した状態で持ち帰る必要がある。押し葉標本は台紙につきにくい。

高さ:15〜30cm


*ヤハズグサのすべての写真はクリックすると大きな画像が見られます。
写真 採集日 採集地 採集・撮影者 備考
生態写真 2005/4/1 千葉県館山市 羽賀・羽賀  
生標本写真 2005/4/1 千葉県館山市 羽賀・羽賀  
分枝写真 2005/4/1 千葉県館山市 羽賀・羽賀  
表面観写真 2005/4/1 千葉県館山市 羽賀・羽賀
横断切片写真 2005/4/1 千葉県館山市 羽賀・羽賀 100倍
横断切片拡大写真 2005/4/1 千葉県館山市 羽賀・羽賀 400倍
生標本写真2 2005/3/15 千葉県館山市 羽賀・羽賀  

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『海藻海草標本図鑑』
制作:千葉大学海洋バイオシステム研究センター 銚子実験場 HP
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