からだは肉眼でもわかる円柱状の細胞が一列に連結し,枝分かれする糸状体が叢生する。主軸はまっすぐで,分枝は偏生,または対生的で,発達すると輪生的な分枝となる。分枝の角度(腋)は狭い。先端の2,3細胞を除き,多くの細胞で細胞の下部に小さな突起ができ,突起が発達して隔壁部を取り囲む(上の拡大写真参照)。細胞の直径は体の上部と下部であまり変わらない。隔壁の無い糸状の分岐する仮根を持ち,基部付近の細胞には輪状模様が見られる。シオグサ属の中では特に大きくなる種で,細胞の直径も太く,手触りは硬い。生体はくすんだ緑色を呈し,水中では銀色がかった金属光沢があるようにも見える。押し葉標本は台紙につきにくく,茶色みを帯びる。これが和名の由来。
属名「Cladophora」は女性名詞で,ギリシャ語の「clados(枝)+ phora(有する)」に由来する。
高さ:10〜40cm