緑藻の写真へ 褐藻の写真へ 紅藻の写真へ 海草の写真へ
前のページに戻る
 
銚子に生育する海藻・海草
和名で調べる
分類検索へ
トップに戻る
アマモ 海藻写真リスト
オモダカ目 アマモ科
Helobiales Zosteraceae
Zostera marina Linnaeus
生育場所
アマモ 生態写真
生育 場所
低潮線付近から潮下帯(水深10mまで)にかけての砂泥域
分   布
日本各地
タイプ産地
アマモ 生標本写真
(生標本写真)
アマモ 葉脈写真
(葉脈写真)
アマモ 先端写真
(先端写真)
アマモ 辺縁部写真
(辺縁部写真)
アマモ 横断切片写真
(横断切片写真)
アマモ 花写真
(花写真)
アマモ 地下茎写真
(地下茎写真)

からだは細長い葉と地下茎からなり,砂泥域に地下茎を伸ばして生育する雌雄同株の多年生の草本(種子植物)である。沿岸域の主要な一次生産者であり,多様な動物の生息場所となる「アマモ場」を形成する。葉は細長く,先端はわずかに尖り,5〜7本の葉脈(維管束)が葉の先端から基部まで平行に走っている。葉の縁には顕微鏡的な鋸歯は見られない。種子による繁殖と,地下茎から新芽を出す栄養繁殖を行う。花は6月頃に咲く。

和名「アマモ」は,地下茎を噛むと甘みを感じることに由来する。また,植物名としては日本一長い,「リュウグウノオトヒメノモトユイノキリハズシ」という別名を持つ。属名のZosteraは女性名詞で,細長い葉形の特徴を表すギリシャ語のzoster(帯,ベルト)に由来する。種小名「marina」は女性形で,「海中生の,海の」の意味。

銚子でみられる他の海産種子植物(海草)としては,スガモエビアマモなどがある。それらは岩礁域に生育し,葉の縁に顕微鏡的な鋸歯が見られる点で,アマモとは区別する事ができる。

砂泥域にしばしば優占する海産種子植物のアマモやコアマモなどは,砂泥中に地下茎を伸ばして根をはって体を固着することができる。一方,多くの海藻は石や岩などの基質に付着器や仮根で固着することによって生育しているため,付着基質の乏しい砂泥域に生育する種類は比較的少ない。緑藻類の子孫である陸上植物が海中に戻ってきたあるいは戻って来ることができた背景には,上記のように海藻類があまり生育していない場所が存在した,つまりニッチ(生態的地位)が空いていたと考えられる。

葉の長さ:20〜100cm 幅:3〜5mm

アマモ 生態写真2
(生態写真2)

*アマモのすべての写真はクリックすると大きな画像が見られます。
写真 採集日 採集地 採集・撮影者 備考
生態写真 2004/8/4 千葉県銚子市 羽賀・羽賀  
生標本写真 2004/8/4 千葉県銚子市 羽賀・羽賀  
葉脈写真 2004/8/4 千葉県銚子市 羽賀・羽賀  
先端写真 2004/8/4 千葉県銚子市 羽賀・羽賀  
辺縁部写真 2004/8/4 千葉県銚子市 羽賀・羽賀  
横断切片写真 2004/8/4 千葉県銚子市 羽賀・羽賀  
花写真 2005/5/30 千葉県銚子市 羽賀・羽賀  
地下茎写真 2004/8/4 千葉県銚子市 羽賀・羽賀  
生態写真2 2006/3/20 千葉県館山市 羽賀・羽賀  

左にフレームが無い場合クリック

海藻海草標本図鑑 HOMEへ
『海藻海草標本図鑑』
制作:千葉大学海洋バイオシステム研究センター 銚子実験場 HP
当サイト内の文章および画像等の転載,再配布,全文および一部の無断引用はご遠慮願います。